第八段:世の人の心惑はす事

こんにちは、デスクワークラボの吉井良平です。

この段は、兼好法師に親近感を感じる段です。

原文

世の人の心惑はす事、色欲には如かず。人の心は愚かなるものかな。

匂ひなどは仮のものなるに、しばらく衣装に薫物すと知りながら、えならぬ匂ひには、必ず心ときめきするものなり。九米の仙人の、物洗ふ女の脛の白きを見て、通を失ひけんは、まことに、手足・はだへなどのきよらに、肥え、あぶらづきたらんは、外の色ならねば、さもあらんかし。

現代語訳(適当です)

世の人の心を惑わすのは、色欲以上のものはない。人の心は愚かなものである。

匂いなどは仮のものなのに、しばらく衣装に香を焚き込んでいたと知りながら、なんともいえない匂いには、必ず心がときめいてしまうものだ。

九米の仙人が、洗濯物をする女のスネの白いのを見て、神通力を失ってしまったのは、手足や肌が清らかに肥えてツヤがあるというのは人間本来のものなので、たしかにそういうこともあるだろう。

感想

「人の心は愚かなるものかな」というのは、なかなか名台詞です。酒の席で言ってみたいものです。

私個人としては、人間も動物なので、色欲があるのは当たり前、と思っているので、そんなに愚かとは思いません。

まぁでも人間には理性もあるというのと、社会生活は建前で成り立っている部分が大きいので、内心で思っていても表には出してはいけない場面の方が多く、色欲全開の人はやはり愚かなんでしょう^^

 

大学生の頃、エコに熱心な同級生(女子)がいまして、着るものも自然でいたい、ということだと思うのですが、夏でもノーブラな子でした。

見てはいけない、そんなに興味は無い、と強がりながら、ついつい見てしまっていたことを思い出してしまいましたが、まぁそれは仕方がないですね。

大学を卒業してから会ってないですが、その後もノーブラを貫き通したんだろうか、ちょっと気になります。ノーブラでいて欲しい気持ちもあり、ノーブラをやめていて欲しい気持ちもあり・・・

まぁそんなことを考えても、というところです。

 

若い頃は、露出が多い服や、胸を強調した服を着ている女性を見ると、「逆セクハラだ!」「女を売りにしていてズルい!」とか思っていた頃もありました。

今となっては、「この人も頑張ってるんだな・・・」「まぁその分、興味の無い男性から誘われたりして面倒な面もあるだろうから、まぁいいんじゃない」と、まったく気にならなくなりました。

年を取ると丸くなる、というのは、本当ですね。

 

「必ず心ときめきするものなり」とはなっていませんが、多少は若くありたいと思う気持ちもあるので、心掛けて「ときめき」をしてみようと思ったのでした。

今回は以上です。