第四段:後の世の事

こんにちは、デスクワークラボの吉井良平です。

第四段はとても短いので無理やり?感想を書いてみたら結構長くなって、やはり徒然草には含蓄がありますね。

原文

後の世の事、心に忘れず、仏の道うとからぬ、心にくし。

現代語訳(適当です)

死後の世界のことを心に忘れず、仏の道に無関心でない人は、心にくい。

感想

私自身は、ほぼ無宗教です。両親ともに浄土真宗の家なので、一応浄土真宗のしきたりに準じているというぐらいです。

キリスト教の友人も、創価学会の友人もいますので、まぁその辺はどうでも良い方です。

ロジカルに考えたい方なので、死後の世界、天国も地獄も無いとは思っています。死んだことが無いので、確信はありませんが^^

 

自分自身は死んだとしても当然ながら世の中は続いていくので、自分のいない死後の世界はありますよね。

人間が生きていく上で、誰かに影響を受けて、誰かに影響を与えています。

家族や友人、仕事上で関係する人はもちろん、こうやってブログを読んでいただいている人にも何らかの影響を与えているかもしれません。

いい影響も、悪い影響も当然あります。

 

人間は遅かれ早かれみんな死ぬので、自分が死んだ後に、何らかのいい影響を残して死にたいな、それこそが自分自身が生きてきた証だな、と、年齢を重ねるうちに思うようになってきました。

この文章の真意は分かりませんが、そういう意味で「死後の世界を忘れず」「生きているうちに良いことをしよう」と思っている人は、心にくいと私は思います。

 

私に良い影響を与えてくれた方々

もちろん、自分自身のおじいちゃん、おばあちゃんは、私にとって良い影響を与えてくれましたが、家族以外で亡くなった方で、私に何かを残してくれた方を二人、書いてみます。

藤田憲一さん

私が20代の頃、マーケティングに興味を持った時に、藤田さんのことを知って、メルマガを購読していました。

今でいうオンラインサロンのはしりだったのか、何回かメルマガ読者との交流ということで、銀座だったかの貸会議室で20人ぐらいが集まって、藤田さんとお話をさせてもらいました。

藤田さんはガンに侵されていて、最後に自分自身の知見をいろんな方に伝えたかったんだと思います。

WEBマーケティングのことなど全く分かっていない私に対しても、残された時間が少ない中、質問をしたら分かりやすく、丁寧に教えていただきました。

私がITに関わる仕事を今させてもらっているのも、藤田さんとの出会いがあったことも少しは関係していると思います。

藤田さんに関しては、こちらの著書を紹介させていただきます。

末期ガンになったIT社長からの手紙

Mさん

30代前半の頃、前職で受注センターを立ち上げることになり、そこのリーダーに抜擢をしてもらいました。

それまでは各営業拠点で注文処理をしていたのを、受注センターで一括処理をするということで、受注システムの刷新もあり、最初はトラブル続きで営業からのクレーム、メンバーからのクレームも多発し、なかなか苦労しました。

Mさんは私より10歳ぐらい年上で、東京支店の課長として営業からのクレームをとりまとめてもらって、何度も言い合いになったことを覚えています。

ほぼ毎日、19時過ぎからMさんタイムが始まって、1時間ぐらい苦情を聞きながらケンカ別れをする、というようなことを繰り返していましたが、徐々に受注センターの体制が整ってきたら、ちゃんと出来たことに対しては褒めてもらって、ケンカをしながらも仲が良い、というような関係になってきました。

受注センターもある程度軌道に乗ってきて、Mさんと話をする機会も減ってきたころに、「ちょっといいか」とMさんから呼び出しがあり、「実はガンなんだ、余命3か月ぐらい」ということを言われました。

受注センターの立ち上げ時に、私もクレーム続きでだいぶ参ってしまいましたが、Mさんも対お客さんとのクレーム対応、営業部内での窓口としての対応等、ご心労をおかけした面もたくさんあると思います。

そんな中、「今までありがとな、今後も頑張れよ」と言ってお別れをしてくださったMさんには、感謝しかありません。

Mさんからは、実直に、細々したことを疎かにせず、一つ一つこなしていく姿勢を学ばせていただきました。

Mさんが亡くなっても、今でもMさんとの仕事の経験は、私の中に残っています。いい加減な仕事をしてしまったときは、「Mさんに恥ずかしいな」と思うこともあります。

 

こういった良い影響を、自分自身も誰かに与えていきたいな、と思っています。