こんにちは、デスクワークラボの吉井良平です。
前回の記事「初めての補助金申請 採択されるための書き方と注意点」で、補助金申請書の構成の仕方等について書いてみましたが、今回はその続きです。
構成を決めて、いざ補助金の申請書を作ろうとして、作り方に困る方も多いはずです。
今回は、「ここにこんな表を入れたいんだけど・・・」「もっと見栄えの良いグラフにしたい」等のお困りごとに、できるだけ答えていこう、という記事です。
私なりの作り方なので、もっと良い作り方があるかもしれませんが、少なくともテクニックの面で悩む時間は減らせると思います。
テクニックのために悩む時間が減って、申請書の内容に割く時間が増えることに貢献できれば幸いです。
文章はワード、グラフ等はエクセル
補助金の申請書の様式は、マイクロソフトの「Word」です。
申請書はワードで作ることになるのですが、補助金申請書を作るためのデータをまとめたり、グラフを作ったりするのは、エクセルの方が便利です。
補助金の申請をする際は、まず最初にエクセルファイルを作りましょう。何かと便利です。
全体の構成を作る際は、エクセルの方が便利
補助金の申請書を作る際には、全体の構成が重要です。(前回の記事ご参照)
構成を作る際は、ワードだと項目の入れ替え等が面倒なので、エクセルを使った方が良いです。
ここでは、エクセルを「方眼紙」的に使うのが便利です。
エクセルに慣れない方には、説明が難しいので、動画を作ってみました。
(エクセルを方眼紙的に使う方法は、普段はあまりお勧めしませんので、時と場合によるとご理解ください)
タイトルの文字数確認もエクセルの方が便利
補助金のタイトルは、「30文字以内」という文字数制限があります。
いちいち文字数を数えるのは面倒なので、エクセルの関数(LEN関数)を使いましょう。
ワードで実際に申請書を作る際のテクニック
それでは、実際に申請書を作っていきましょう。
まず段落を作る
まず「最初に」段落を作ります。
後から段落をつけ足して作ると、各行の先頭の余白がずれていく可能性がとても高くなります。
最初から段落を作っておくと、先頭の余白がずれる可能性がなくなりますので、まず最初に段落を作ることをお勧めします。
Windowキーと矢印(←→)で、エクセルとワードを一つの画面に並べることができるので、エクセルとワードを同時に開きながら、段落を作っていきます。
段落のレベルは、「インデント」という機能を使えば、自動的に段落の記号がつきますので、インデント機能を使いましょう。
段落の作り方については、動画を見た方が早いと思いますので、動画を作ってみました。
箇条書きの作り方
箇条書きは、「箇条書きツール」を使った方が、各行の先頭の余白がずれません。
ワードの使い方が分からないうちは、スペースキーを使って先頭の余白を調整することになりますが、スペースキーを使うと余白が微妙にずれたり、文章を追加した際に余計な手間がかかります。
「・」という記号を入力するのではなく、極力「箇条書きツール」を使いましょう。
画像・図の挿入方法
画像や図を挿入する際は、文章とのバランスが大事です。
「レイアウトオプション」を使って、文章と画像のバランスを取りましょう。(大体は、「四角形」または「前面」を使うことが多いと思います)
また、画像を挿入する際は、写真の大きさ、写真の上下が揃っている方が見た目がきれいで、まとまっている印象になります。
「図の形式」タブから画像の大きさをそろえたり、「配置」ツールを使って、写真の上下を揃えましょう。
表の作り方
ワードに表を挿入する際は、「挿入」タブから「表」を選択して、行と列の数を指定します。
ワードで作ると、書式の設定が難しい場合があるので、エクセルで作って貼り付ける方が良い場合があります。
ワードで作る方法と、エクセルを使う方法とで、動画を作ってみましたので、参考にしてください。
グラフはエクセルで作る
申請書に差し込むグラフは、エクセルで作った方が良いです。
ワードは文書を作るためのソフトで、エクセルは表計算のためのソフトなので、グラフを作るのはエクセルの方が作りやすいためです。
また、補助金の申請書を作る際、売上目標等でいろいろ数字をシュミレーションしながら作ることになります。そういった計算もエクセルの方が断然やりやすく、データが一つにまとまっていた方が、後から見直しをする際にも便利です。
グラフの使い分け
グラフに関しては、基本的な3つのグラフの使い方をおさえておきましょう。
グラフの種類 | 使い方 | コメント |
棒グラフ | 売上高、利益など | 補助金の申請書では、一番よく使うと思います。 グラフが細くならないよう、ひと手間かけましょう。 |
折れ線グラフ | 売上高推移など | 3年以上の推移を表すときに使います。 グラフの傾きで、増減をビジュアルで分かりやすくする際に使います。 |
円グラフ | 売上構成比、市場シェアなど | 全体の中の割合を示したいときに使います。 細かい項目は、「その他」としてまとめることをお勧めします。 |
グラフの基本は、この3つです。
グラフの細かい作り方は、検索するといろいろ出てくると思いますが、まずは基本的な作り方を動画にしてみました。
その他、区分ごとのバラつきを見る場合はヒストグラム、主観も含めた評価を表すのにレーダーチャートなども使うことがあるかもしれません。
(ヒストグラム、レーダーチャートの画像)
質問があればご連絡ください
これまでに書いたテクニックで、大体の補助金申請書は作れるんじゃないかと思います。
もう少し詳しく書いた方が良いかな、と思う部分もあるのですが、あまり情報を詰め込みすぎるのも良くないというところと、テクニックよりは中身の方が大事だと思いますので、あまりテクニックに頼ってもな・・・と思うところもあります。
ただ、ここに書き漏れていることもあるかもしれませんので、ご質問があればコメントをいただければと思います。(皆さんが使った方が良いテクニックであれば、追記するようにします)
補助金の申請書は、誰かに頼まずに自分自身で書くのが良いと思います。この記事が、自分自身で申請書を作成することに役立てば嬉しいです。