ピジョンクラウドを使って日報システムを作ろう

こんにちは、デスクワークラボの吉井良平です。

最近、自分の会社の業務管理用にピジョンクラウドというソフトを導入してみましたが、とても良い感じです。

割と何でもできて、小さな会社であれば、ほとんどピジョンクラウドだけで仕事ができるようになるはず、というところもあり、久々に紹介記事を書いてみることにしました。

ピジョンクラウドとは?

ピジョンクラウドは、クラウドのデータベースソフトです。

流行りの言葉だと、ノーコードツール、とも言えると思いますが、プログラミングのコードを書かなくても、それなりのシステム(業務アプリ)が作れます。

詳しい説明は、ピジョンクラウドのホームページ、及び開発元のロフタルさんのページを見てください。

ピジョンクラウド

株式会社ロフタル

使ってみてぶっちゃけた感想としては、「洗練されたキントーン」という感じです。

固有名詞を出すのもちょっと気が引けますが、「キントーンで不満だった部分がほぼほぼ解決されているWEBデータベース」です。

(あくまで2023年3月時点での感想です。キントーンも機能をアップしてくれると良いのですが。)

※しばらく使ってみてからの補足(2023年9月):やはりユーザー数が多い、歴史が長い等から、キントーンの方が動作は安定していると思います。とはいえ、ピジョンクラウドも毎月改善してくれているので、あまり不満はありません。

今回試しに作るもの

今回は、日報を作ってみます。

私は中小企業のIT化支援をしていますが、日報を毎日書いていて、そのデータを活用できていない企業がかなり多いです。

DX(デジタルトランスフォーメーション)の最初の第一歩として、日報をデジタル化するのはかなり有効な手段なので、今回は日報を作ってみることにします。

日報も、「営業日報」「工事日報」「作業日報」「運転日報」等々、業種によっていろいろありますが、他の会社の日報を題材にするのも気が引けますので、自分の会社で使っている日報を題材にしてみます。

この記事では、「大体こんな感じで作るんだな」ということが分かっていただけると嬉しいです。

フォーマットの確認

日報をデジタル化する場合、一からデジタル化をするのではなく、これまで使っている日報をまず確認した方が良いです。

私の会社では、下記のような日報フォーマットを使っていました。

この中で、その日にイチから入力する部分と、既にある情報を選択する部分を切り分けていきます。

既にある情報を選択する部分

既にある情報を選択するものに関しては、別途、違うテーブル(※)を作ってから、そこから選択することになります。

日報の入力フォームを作る前に、それらのテーブルを先に準備する必要があります。

テーブルというのは、データベース用語で、簡単に言うと「表」のことです。一覧表を思い浮かべてください。

作業者

作業者は、従業員一覧から選ぶ形になります。

よって、「従業員テーブル」を事前に作っておく必要があります。

目標/日

作業者ごとの一日の目標値です。

従業員ごとにあらかじめ設定してある値を引っ張ってくるので、「従業員テーブル」に目標値を入れておきます。

案件名

作業した案件は、抱えている案件の一覧から選ぶ形になります。

よって「案件管理」テーブルを事前に作っておく必要があります。

その他の部分は、日報のテーブルに入力する部分です。

ということで、先に情報を引っ張ってくるためのテーブルを作っていきましょう。

情報を引っ張ってくるためのテーブルは、いわゆる「マスタ」です。専門的な用語でいうと、マスターデータを先に作っておいてから、トランザクショナルデータを作る、ということになります。

テーブルを作成する

実際にピジョンクラウドを無料登録したらマニュアルがありますので、詳しくはそちらを参照していただいて、ここではごく簡単にテーブルの作り方を紹介します。

まずは、テーブル名を入力します。

ピジョンクラウドの機能として、テーブルをグループごとに分けることもできます。これは結構便利です。

同じような業務は、グループでまとめておいた方が整理できますよね。本当、小さな会社であれば、ピジョンクラウドだけで社内システムが一通り組めると思います。

ピジョンクラウドグループ化の例
弊社でのグループ例

テーブルへの項目の追加

テーブル名を設定したら、次にテーブル内の項目を指定していきます。

データ型に従って項目を設定していきますので、データベースに関する初歩的な知識は必要になってきます。

が、おそらく使っているうちに覚えると思いますので、あまり難しく考えなくて大丈夫です。

今回、使用する案件テーブルでは、下記のような設定になりました。

項目名データ型入力内容
案件ID自動採番連番で指定
顧客名他テーブル参照取引先マスタから選択
担当者文字列(一行)社内での担当者
顧客の目的文字列(一行)顧客からの依頼理由を記載
依頼概要文字列(一行)依頼内容の概略
納期日時案件の納期を記載
受注区分選択型見積中、確定注文、注文外業務を選択
予定工数数値型完成までの予定所要時間
受注金額数値型受注金額
見積書類等ファイル案件の概要をまとめたエクセルファイル等
進捗区分選択型見積中、未着手、着手中、完了を選択
完了日日付型完了したら日付を入力
※入力日、入力者は、自動で保存されています

この中の「他テーブル参照」が、ピジョンクラウドは優れていると思います。

子テーブルにしたりするのも簡単にできますので、優秀です。

まぁちょっと書くのが疲れてきましたので、この要領で従業員テーブルも作っていってください^^

日報入力部分を作る

日報の入力部分は、下記のような項目になります。

項目名データ型入力内容
日付日付型(日付のみ)報告日を記入
年月計算日付から年月を取得
従業員名他テーブル参照従業員テーブルから呼び出し
開始時間日付型(時間)業務開始時間
終了時間日付型(時間)業務終了時間
休憩時間日付型(時間)休憩時間
作業時間計計算終了時間-開始時間-休憩
作業金額計計算作業実績の金額合計
良かったこと文字列(複数行)当日の成功事項
悪かったこと文字列(複数行)当日の反省事項
作業実績他テーブル参照(子テーブル)当日の作業実績

出来上がりはこのような形になっています。

作業実績の横が、緑色になっていますが、ここを押すと当日の作業実績を追加できます。

日報入力という親テーブルの下に、作業実績の子テーブルを入れて、データの追加ができます。

作業実績(子テーブル)

緑色のボタンを押すと、上記のような入力画面が出てきます。

親となる情報(作業日、作業者等)の下に、複数の作業を登録できます。

※子テーブルにすると、csvでデータを出力した際にデータがやや使いにくいです。エクセルのVBAの知識があった方が良いです。

ともあれ、これで日報を作ることができました。

まとめ

最後の方はだいぶ端折ってしまいましたが^^ピジョンクラウドの使い方が大体分かってもらえればうれしいです。

ピジョンクラウドの紹介業務もやっていますので、弊社での使い方をオンライン等でお伝えすることも可能です。

ご興味があればご連絡くださいね。