ライターなら知っておきたい Excelで文字を扱うテクニック

こんにちは、デスクワークラボの吉井良平です。

 

ライターの方から、エクセルの使いかたについて問い合わせがありました。

ライティングというとワードを使っているんじゃないかと思っていましたが、実際にはエクセルを使っていることもよくあるんですね。

確かに、段落ごとのキーワードチェックなどはワードではできないので、エクセルを使うメリットはあります。

今回は、ライターさんがエクセルを使って文章を作る際に役立つテクニックをまとめてみました。

 

文字数を数える

 

まずは、文字数を数える方法です。

ブログのタイトル(h1)には、検索結果に表示される文字数制限がありますよね。

また、依頼で記事を受けた場合には、「○○文字程度で」という指定があることが多いです。

 

文字数を数えるには、LEN関数という関数を使います。

LEN関数使用例

=(イコール)から始めて、LENと入力して、そのあとに文字数を数えたいセル番号(上の場合は、A2)をカッコの中にいれます。

簡単ですよね。

なお、一つのセルに入力できる文字数は 32,767文字です。

文字数が増えても心配しなくて大丈夫です^^

 

条件付き書式で、設定文字数オーバーを確認する

 

LEN関数に合わせて、「条件付き書式」という機能を使うと便利です。

○○文字まで、という文字数制限がある場合は、指定の文字数を超えたら文字の色を変えたり、セルの色を変えたりすることができます。

文字数オーバーが一目で分かるようになります。

 

設定方法

 

① LEN関数が入力してあるセルを選択した状態で、「ホーム」タブの「条件付き書式」をクリックします。

ホームタブ→条件付き書式

② 「新しいルール」を選んでください。

新しいルールをクリック

③ 下の図に従って、書式を設定してください。

条件と書式を設定する

書式は、数字の色を変更したり、セルの色を塗りつぶしたりできます。

お好みの色で、書式を設定してください。

 

設定文字数を別枠にしている場合

 

タイトル行は 32文字と文字数が決まっていますが(*)、記事本文の場合は、制限する文字数が変わってきますよね。

(*2016年12月追記:35文字~40文字ぐらいでも大丈夫なようです)

 

毎回、条件付き書式の文字数条件を変更しなくて良いように、制限する文字数は別のセルに入力しておいた方が便利です。

先ほどの条件設定の画面で、制限文字数を直接入力するのではなく、文字数を設定しているセルの番地を入力します。

セル番地で設定する

この時に注意しておかないといけないのは、設定文字数のセルを相対参照で指定しておくことです。

相対参照というと、ちょっと分かりにくいかもしれませんので、具体的にいうと「セルに$マークを含まない」ように指定してください。

上の図でいうと、

× =$D$2

○ =D2

で指定します。

ほとんどの場合は、隣のセルに制限文字数を設定することが多いはずです。

$マークがついていると、条件付き書式が入ったセルをコピーしても、ずっとD2のセルの値を見にいってしまいます。

$マークが無い場合は、コピーした際に、行が変わったら見に行くセルも変わっていきます。(C8と8行目に移動したら、D8を見に行くようになります)

 

条件付き書式の設定の際、マウス操作で設定文字数のセルを選んでしまうと、$マーク付きの指定になってしまいます。気をつけてくださいね。

 

キーワードが入っているかどうかを調べる

 

指定したセルにキーワードが含まれているかどうか

 

指定したセルに、キーワードが入っているかどうかの問い合わせもありました。WEB系のライターさんは、キーワードが適度に入っているか、重要なところですよね。

キーワードが入っているかどうかは、FIND関数を使います。

猫が含まれているか

FIND関数は、文字列の中に指定した文字が何番目にあるかを調べる関数です。

(エクセルには、指定した値が含まれているかどうかを判定する関数はない(はず)ので、文字の順番を調べる関数を使っています)

 

あまり凝ったことをしなければ、「これで数字が表示されて、エラーが出ていなければキーワードが含まれているんだな」ぐらいに考えておけば大丈夫です。

=(イコール)ではじめて、FINDと入力してカッコの中にキーワードと、検索するセルを入力します。

 

キーワードが含まれているかどうかを、○×で表したいという場合には、IF関数とISERROR関数を組み合わせてやる必要があります。

少しややこしいのですが、計算式を作るとこうなります。

*IFERROR関数でも可能です。下記の例だと、=IFERROR(FIND(“猫”,B3),”○”,”×”) になります。

IF関数とISERROR関数の組み合わせ

 

 

その他、知っておくと便利だと思うテクニック

 

別々のセルの文字をつなぐ

 

別々のセルに入力された文字をつなぐ場合は、=を入力した後に、セルとセルを&でつなぎます。

&でつなぐ

&でつなぐことに回数制限はないので、最後にひとまとめの文章にしたい場合は、すべてのセルを&でつなげば大丈夫です。(あまりその必要はないかもしれませんが)

CONCATENATE関数でも同じことができますので、つなげる文章がたくさんのセルに分かれている場合は、CONCATENATE関数を使った方が多少楽です。

 

文字数が多くなって、一つのセルで折り返して表示したい場合は、ホームタブの「折り返して全体を表示する」を押してください。

 

キーワードを含むセルがいくつあるか?

 

「キーワードを含むセルがいくつあるか」は、検索機能で調べることができます。

Ctrlキーと、Fキーを同時に押すと、検索画面が出てきます。そこでキーワードを入力して、「すべて検索」を押すと、キーワードが入っているセルの数と、一覧が出てきます。

別に坊主が憎いわけじゃないですよ^^

ここで出るのは、キーワードが使われている回数じゃなくて、キーワードを含むセルの数です。

キーワードが使われている回数は、お手数ですがワードにコピペして、ワードの方で Ctrl+F をかけるしかありません。

ワードでは、文章全体のキーワード数をかんたんに数えることができます。

 

文字の置き換え

 

記事を作っていって、中に適当じゃない言葉が含まれている場合があるかもしれません。

「子供」を「子ども」と書き換えなくちゃいけなくなったり、「地味」を「シンプル」に書き換えなくちゃいけなくなったり、そういうこともありますよね。

その場合も、先ほどと同じように CtrlキーとFキーを同時に押します。

すると、検索のとなりに「置換」というタブがあるので、「置換」をクリックします。

置換の方法

この置換機能を使うと、わざわざ入力しなおすことなく、一気に表現を変更することができます。

 

全角と半角を変更する

 

一つの記事の中で、数字やアルファベットが全角と半角が混在していると、ゴチャゴチャした感じになります。どちらかに統一した方が良いですよね。

そんな場合は、JIS関数またはASC関数を使います。

JIS関数は半角を全角に変換する
ASC関数は、全角を半角に変換する

これもいちいち入力しなおすことなく、一括で変更できるテクニックです。

 

大文字と小文字を変換する

 

全角・半角と同様に、英語の大文字と小文字も統一されていた方が良い場合もあります。

そんなときは、UPPER関数,LOWER関数,PROPER関数 を使います。

 

UPPERは、全てを大文字にする関数です。

LOWERは、全てを小文字にします。

PROPERは、スペースの後の先頭文字だけを大文字にします。(上記の例では、上手く行ってないですけど)

これも知っておいて損のないテクニックだと思います。

 

終わりに

 

今のところ思いつくのは、以上です。

ちょっとしたことを知っておくだけで、チェックにかかる時間が大幅に減ります。ここに書いたテクニックはおさえておきましょう!