こんにちは、「仕事を楽にしよう」デスクワークラボの吉井良平です。
昨年から地元の商工会議所に登録したので、新入会員として会議の議事録をとることが、このところ結構あります。
議事録をとるのは、その場の新人であることが多いですよね。
議事録をとっていると、集中して会議を聞くので、仕事の全体像が分かってきます。新入社員の方は、最初は訳も分からず大変でしょうが、頑張って作ってみてください^^
議事録を作るのにも、実はちょっと知っておくだけで役立つテクニックや考え方があります。
今回は、40歳を過ぎて議事録作りを再開したおじさん(?)が、議事録の作り方について紹介してみることにします。
ワードで作るのか、エクセルで作るのか?
大体、どこの組織にも議事録のフォーマットがあって、そのフォーマットがワードだったらワード、エクセルだったらエクセルを使っている方が多いと思います。
(メモ帳やテキストエディタを使っている方もいるかもしれませんが)
もちろんそれで構わないのですが、もしフォーマットが決まっていない会社や組織の場合は、ソフトの選択も結構重要です。
どちらのソフトを使って議事録を作るかは、「その組織の性格による」ので、ご自分が所属している組織の特性からどちらのソフトを使うかを選んで下さいね。
ワードを使った方が良い組織
ワードは文章を作るためのソフトなので、議事録に長い文章を書くことが多い場合は、ワードの方が優れています。
議事録に長い文章を書く必要があるのは、
- 情報を公開する必要性が高い組織
- 状況が複雑で、議論の過程を残しておく必要がある組織
です。
例えば、国会でも市議会でも、選挙で選ばれた議員が行なう会議の場合は、有権者のために情報を公開しないといけませんよね。
そのためには議論の過程を一字一句まで記して、自分たちの代表者である議員がどのような発言をしたのかが、分かるようにしておく必要があります。
また、私の所属している商工会議所のような団体だと、製造業の人と小売業の人とサービス業の人では、同じ問題に対してまったく意見が違うことがあります。
会議の参加者の意見が大きく食い違う場合には、一つの結論を出すための過程をきちんと記録しておく必要があるので、議事録に書く文章も長くなります。
このような組織の場合は、ワードで議事録を書く必要があります。
エクセルを使った方が良い組織
エクセルは表計算のためのソフトで、文章を書くためのソフトではありません。
この「長い文章を書くのに向いていない」のが、かえってエクセルで議事録を作るメリットでもあります。
- 進捗報告が会議の中心議題の組織
- 参加者の同質性が高く、そこまで意見の食い違いが無い組織
にとっては、エクセルで議事録を作る方が、簡潔で読みやすい議事録となります。
進捗報告が中心議題の会議では、担当者や納期を明確にしておく必要がありますが、こういったフォーマットを作るのは、ワードよりもエクセルの方が楽です。
また参加者と議事録を読む人がほぼ同じ場合は、議事録の詳細を記録しておく必要性もあまり無いため、決まったことを簡潔に記しておく備忘録的な議事録が求められます。
と考えると、会社の会議、特に部署単位のミーティングであれば、エクセルの方が優れています。
「文章だからワード」とか、「使い慣れているからエクセル」とかの理由ではなく、組織・会議の性格によってソフトを使い分けて下さいね。
ワードで議事録を作る際のテクニック
ワードで議事録を作る際に一番面倒なのは、「左位置をそろえること」です。
インデントを使おう
ワードで作られた議事録を見ていると、こうした左位置を合わせるためにスペースキーを何度も押して、細かい位置調整をしていることがあります。
スペースキーを押して位置を合わせると、細かい位置がずれてきたり、改行したらまた元の位置からスペースで埋めなくてはいけなかったりします。
左位置をそろえるためには、「スペースキーではなく、インデントという機能を使う」と覚えておきましょう。これとても大事です。
インデントとは、字の位置を調整する機能です。
細かいことは「インデント」で検索すれば出てきます。とても便利な機能なので、詳しいところまで知っておいた方が良いのですが、とりあえずは下の図のところにインデントを指定するボタンがあることを知っておきましょう。
この部分を使って、左位置を調整していきます。
インデントボタンの左隣に、リストを作ったり箇条書きを指定するボタンもあるので、この辺も使うと便利です。
議事録の形式がいつも同じであれば、「クイックパーツ」という機能を使って、インデントなどの設定を登録して、呼び出すこともできます。
慣れてきたら、こういう機能も使ってみてくださいね。
エクセルで議事録を作る際のテクニック
エクセルで議事録を作る際のテクニックは、2つだけ紹介しておきます。
セル内で改行するのは、Alt+Enter
エクセルは長い文章には向いていませんが、たまには長い文章を入力することもあります。
そんな時には、Enterキーと同時にAltキーを押すことで、セル内で改行することができます。
印刷タイトルを設定しておくことで、複数ページに対応する
議事録が複数ページになる際に、1ページ目、2ページ目と、シートを分けている場合があります。
このやり方だと、ページが複数になった時に違うシートに移らないといけないので面倒です。
印刷タイトルを設定しておくと、複数ページになったとしても自動的にタイトル行が印刷されます。議事録は基本的に1つのシートで、印刷タイトルを設定してから作るようにしましょう。
ワード・エクセル共通のテクニック
ワードでもエクセルでも共通して使えるテクニックもありますので、紹介しておきますね。
テンプレートとしてフォーマットを保存しておく
議事録を作り始める際に、前回の議事録のファイルを開いて、そこに上書きして別名で保存している方もいます。
それはそれで便利な面もあるのですが、
- 毎回、前回の議事録の内容を消す手間が発生する
- 前回の議事録の内容をコピペして、細かい点が修正されないまま提出されることもある
- ファイル名を変更せず保管して、前回の議事録を上書きしてしまう可能性がある
等のリスクがあり、あまりオススメできません。
「あっ!しまった!」という思いをした方も多いのではないでしょうか?(私にも、当然その経験はありますけど^^)
議事録の原紙を、「テンプレート」として保存しておいて、このテンプレートから作り始めると上記の問題は発生しなくなります。
「テンプレート」のファイルを開くと、原紙の内容が記載された新規文書を作成することができます。
ワードの場合はファイルの種類を「Wordテンプレート(*.dotx)」、エクセルの場合はファイルの種類を「Excelテンプレート(*.xltx)」とすることで、テンプレートファイルを作れます。
とても簡単なので、試してみて下さいね。
ファイル名を統一する
テクニックということでも無いかもしれませんが、ある人が作った議事録のファイル名が「○年○月度○○会議」で、違う人が作ったファイル名が「○○会議○年○月」だと、後からそのファイルを探すのに時間がかかります。
ちゃんとエクスプローラーで時系列に並ぶように、ファイル名は一つの組織で統一しましょう。
単純なことですが、これだけで作業効率が全然変わってきますので、とても大事です。
そうは言っても、やらない人がいるのも事実ですが、こういったことの積み重ねで仕事の効率が変わってくることは知っておいて下さいね。
議事録を最後に読み合わせしよう
これもテクニックではありませんが、会議の最後に議事録の読み合わせが出来ればベストです。
議事録をできるだけ会議中にとるようにして、会議の最後に全員の前で読んで確認しておけば、「あれどうだったっけ?」ということも無くなりますし、会議の後にメモから議事録に転記したりすることも無くなり、後から上司とのやり取りも無くなります。
組織によっては難しい面もありますが、これも行なえば効果がありますので、書いておきます。
まとめ
新人の間は覚えることが多く、会議の内容を追っていくだけで大変ですよね。
少し慣れてきたら、こういったテクニックも覚えていくと、余裕を持って議事録を書けるようになります。
議事録がしっかりしていると職場での評価も高まるので、きちんと議事録をとっていきましょう^^