身近な IoT入門:ラズベリーパイの設定まで

去年ぐらいから、「IoT」(アイオーティ)という言葉が、いろんなところで聞かれるようになってきました。

IoTというのは、「Internet Of Things」の略で、モノとインターネットをつなげる、ということです。

 

今、皆さんが使っているスマホも、昔はただの携帯電話でしたよね。

「電話にカメラがついて、インターネットにつながることで、SNSに写真付き投稿をすることができる」というような感じで、「モノとインターネットがつながると、いろいろ世界が変わる」ということで、IoTが今ブームになっています。

 

とはいえ、モノ自体にインターネットの装置を組み込むまでは今の時点ではなかなか難しい、というかまだ用途が試行錯誤中というところもあって、「モノにセンサーを取り付けて、センサーの値を小型のパソコンで読み込んでインターネットで配信しよう」というのが、中小企業で流行っているIoTです。

 

モノに取り付ける小型PCとして、今、話題になっている「ラズベリーパイ」というヤツを試しに使ってみましたので、ちょっと紹介してみますね。

 

ラズベリーパイとは何ぞや?

ラズベリーパイというのは、イギリスで作られた小型のパソコンです。

公式ホームページから取ってきた画像

普通のパソコンと比べると、性能それなり、端子むき出しなので、とても安いです。

一番高いので1万円ぐらい、安いのは1000円!ぐらいです。

(外付けでキーボードとかディスプレイをつなげる必要がありますが、全部そろえても2~3万円以内には収まります)

 

元々は、子どものプログラミング学習用として作られていて、小学校等の授業で使う際、10万円ぐらいするパソコンをみんなに用意するのは難しいので、安くて最低限の機能を持つパソコンとして開発されました。

 

実際に発売されると、小型のパソコンでいろいろ拡張機能があるので、いろんな人がこのラズベリーパイを使って、趣味で電子工作をしたり、仕事に取り入れたりし始めました。

(以下、「ラズパイ」と略します)

 

  • ボタンをつけて、オン・オフの値を読み込む
  • 明るさのセンサーをつけて、照度を読み込む
  • 温度センサーをつけて、温度を読み込む
  • 振動センサーをつけて、振動を読み込む
  • 臭いセンサーをつけて、臭気を読み込む

・・・等々、いろんなことができます。

 

最近の家では、家に近づいたら自動で電気がついたり、トイレに行ったら自動的にトイレのふたが開いたり・・・とかありますよね。

ただ単にセンサーに反応してモノが動くだけじゃなくて、その値を読み取ってデータ化することができる、というのが、ラズパイを仕事で使う時の大事な点です。

 

トイレのふたが開いた時刻をデータ化すれば、何時何分何秒にトイレに行ったかが分かりますよね。

そのデータがインターネットで飛んでくれば、例えば離れたところに住む両親がちゃんと生活しているな、ということが分かります。

(とはいえ、小型PCなので故障しやすいので、安否確認には向いてないのですが)

 

それと同じで、仕事で使う機械にセンサーをつけてデータを飛ばしておけば、データからいろんなことが分かります。

 

「いろんなこと・・・」というのは、正確な原価計算とか、機械の稼働率とか、機械の故障予知とか、データを分析すればいろいろ分かるはずです。

が、まだ私自身も実際に使ってないので、おそらく・・・としか言えませんので、まずはラズパイを使い始めてみよう、というところです^^

 

ちなみに、「ラズベリーパイ」という名前は、開発者が果物の名前をつけたかったということです。アップル社がマックのパソコンを作っているように、パソコンに果物の名前を付けるのが、英語圏ではしっくりくるみたいです。
最初、「ラズパイ」という言葉を聞いた時、多少ニヤついてしまいましたが^^パイというのは、プログラミング言語の「パイソン」のことらしいです。パイソンについても、おいおい触れていくことになると思います。

まずはラズパイを購入しましょう

 

まずはラズベリーパイを購入しましょう。

この辺りは、詳しく説明してある記事があると思いますので、簡単に流れだけを説明します。

 

イギリスのサイトから直接購入することもできるようですが、いろいろと手間もあるので、多少高くても日本の代理店で購入した方が良いと思います。

日本の代理店: スイッチサイエンス(ロゴをクリックすると、販売ページに飛びます)

ラズベリーパイは、あくまで本体のみしかありません。
電源は、マイクロUSBで給電できますが、マイクロUSBが無い場合は、一緒に購入してください。
あと、ディスプレイもありませんので、HDMI端子が使えるディスプレイを用意してください。
(最近のテレビは、HDMI端子がついているので、HDMIケーブルがあればテレビでも表示できます)
また、ラズベリーパイ自体も用途によって、「安くてコンパクトだけど、性能は低い」「ちょっと値段は高いが、高性能」というように種類がありますので、これも注意が必要です。
とはいえ、初めての場合は、一番性能が良いものを買っておけば良いと思います。
あと、ラズベリーパイにはハードディスクが無いので、マイクロSDカードがハードディスクの代わりになります。
マイクロSDカードも一緒に購入しておきましょう。(後述しますが、最低でも16GBは必要です)

OSをダウンロードしましょう

 

ラズベリーパイは、LINUXベースのラズビアンというOSで動いています。

OSというのは、Operating Systemの略で、パソコンを動かすための基本的なシステムのことです。今、一番主流なOSはWindows10ですよね。MacはMac用のOSがあって、ラズベリーパイには、ラズベリーパイ専用のOSがある、というイメージで捉えておいてください。
ラズベリーパイ財団のホームページからOSをダウンロードできますので、購入したマイクロSDカードにOSをダウンロードしましょう。
SDカードをパソコンで使う際には、フォーマットをする必要があります。
なお、OSのダウンロードには2つのパターンがあります。
NOOBSというインストーラーを使うパターンと、イメージファイルを使うパターンです。
ラズパイに詳しくない方は、NOOBSの方が楽です。ラズパイに詳しい方は、細かく設定できるイメージファイルの方が良いということです。
私は、まだ最初で良く分かってないので、NOOBSの方でやってみました。

いざダウンロード

 

NOOBSファイルをダウンロードし始めましたが・・・

2.1GB・・・2時間かかるということです・・・

で、実際には2時間17分かかりました。

 

ある程度、時間に余裕がある時じゃないと厳しいです。まぁパソコンが数台あって、放置しておくことができれば良いのですが。

あと、パソコンにスリープ設定(10分使わないと、スリープモードにするとか)をしたままにしておくと、ずっとパソコンのそばにいないといけないので、要注意です。

夜間にダウンロードする、とかにする場合は、スリープモードをオフにしておかないと、悲劇(?)が訪れるでしょう。

 

 

この画像は必要ありませんが、2時間経ってダウンロードが終了した時は、何もやってないのに達成感があります^^

もしダウンロードするのが面倒であれば、私の方でファイルをコピーしてあげても大丈夫なので、おっしゃってください。

 

OSのセットアップ

 

ダウンロードしたファイルをマイクロSDカードにコピーして、ラズベリーパイにマイクロSDカードを差し込むと、自動的にインストールが始まります。(NOOBSの場合)

いろいろ繋いで準備完了、と思ったら・・・

 

SDカードの空き容量が不足していて、インストールできず・・・

8GBのマイクロSDカードだと容量が足りません。16GB以上のマイクロSDカードを用意しておいてください!

・・・ということで、16GBのマイクロSDカードを買ってきて、再チャレンジすると、無事にOSをインストールすることができました。

 

次は、ラズベリーパイを使って、簡単なプログラミングをしてみますね。

まとめ

 

今回は、ラズベリーパイとはどんなものか、実際に使い始めるまでの作業について紹介してみました。

「手軽にできる」というのがラズパイの売りですが、購入してから設定するまでに、それなりに時間がかかります。あまりパソコンに詳しくない方には、結構ハードルが高いな、という印象です。

とはいえ、安価なことは間違いないので、もう少し使っていって、いろんな用途を試してみようと思います!

 

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