こんにちは、「仕事を今より楽にする」デスクワークラボの吉井良平です。
今回は、業務フローについてです。
業務のプロセスをフローチャートにすることで、頭がスッキリと整理されて、仕事も整理されます。だまされたと思って、ぜひ一度使ってみて下さいね。
業務フロー作成ファイルの使い方
使い方は単純で、シートの上側にあるボタンを押すと、その図形と矢印が出てきます。実際に行なっている業務の順番に、図形を並べていってください。
使い方を動画で紹介しますね。
各図形の紹介
各図形の使い方を紹介します。が、最初はあまり気にしなくて大丈夫です。
こういったチャートが何も無いより、どんなものでもあった方が良いのです。ゼロより1が良いので、あまり気にせず作り始めることが大事だと、私は考えています。
(正式には、BPMNという表記方法があるようです。大企業の方はいろいろ調べてみて下さい。)
開始と終了
[su_row] [su_column size=”1/2″][/su_column] [su_column size=”1/2″] 業務の開始と終了は、角が丸い四角形を使います。 [/su_column] [/su_row]
行動・処理
[su_row] [su_column size=”1/2″] [/su_column] [su_column size=”1/2″] 実際に何か作業をする場合は、普通の四角形を使います。この図形を一番よく使うことになるはずです。 [/su_column] [/su_row]判断(分岐)
[su_row] [su_column size=”1/2″] [/su_column] [su_column size=”1/2″] 何かを判断して、その結果によって処理が分かれる場合は、ひし形を使用します。普通はYESの場合は下側に、NOの場合は右側に線を引いて、その次の処理を書きます。(フォーマットを横で使用する場合は、YESは右側、NOは下側に線を引きます)[/su_column] [/su_row]
書類
[su_row] [su_column size=”1/2″] [/su_column] [su_column size=”1/2″] 書類は、下側が波のようになっている 四角形を使います。企画書・稟議書・領収書・請求書・精算書・・・等々、そういった書類を出す場合です。[/su_column] [/su_row]システム
[su_row] [su_column size=”1/2″] [/su_column] [su_column size=”1/2″] 何かシステムに入力する場合は、円筒の図形を使います。この図形は、無理に使わなくても大丈夫です。 [/su_column] [/su_row]これらの図形をつないでいって、業務フローが完成します。
説明としてはこれで終了です。
これでもう十分という方は、エクセルファイルをダウンロードして実際に使ってみて下さい!
まだ良く分からないという方は、実際の使用例を見てみて下さいね。
使用例1:ブログ記事作成フロー
今、読んでいただいているこのブログも、最初の頃は思いつきで記事を書いていました。
ただ、せっかく記事を書いてもあまり読まれないと寂しいので・・・試行錯誤を繰り返して、現在(2016年5月)はこのような流れで、私は記事を作っています。
業務フローを作ると、一度考えたことが形に残るので、次からもう一段階深い考えが浮かんでくるという効果もあります。
記事作成開始
ブログの記事は、記事案のストックがあるので、そこから探します・・・と言いたいところですが、ほとんどは当日の思いつきです。その日に思いついたことの方が、気分が乗るんですよね。
検索ボリューム確認
書こうと思った記事の内容に、需要があるかを調べます。
グーグルのキーワードプランナーというツールで月間の検索回数が調べられるので、「月間の検索回数が500以上あれば書き始める」という、個人的なルールにしています。一生懸命書いても、読まれなければ寂しいので・・・です。
マーケットリサーチの過程ですね。
検索回数が500以下の場合は、記事案をこねくって、別のキーワードとまとめられないかとか、キーワードを変更してみたりで、500以上いくか検討してみます。
それでも500以上行かない場合は、また記事案の作成に戻ります。
ただ、どうしても書きたい内容の場合は、検索回数を調べずに書き始めています。
(エクセルでドット絵を描く方法などは、検索回数を調べずに書き始めました。そういう記事の方が、オリジナリティがあって良い記事になりやすいんですけどね。)
*2016年10月追記:この記事を書いた時点から試行錯誤して、検索回数100以上で記事を書くようにしています。少しのニーズでも、読んでいただいた方にピンポイントで役立つ記事を書きたいので。本稿とは直接関係ない情報ですが、一応追記しておきます。
グーグル検索で記事を確認
書こうと思っている内容で、これまでにどんな記事が書かれているかを確認します。
普通にグーグルで検索してみて、1ページ目に掲載されている記事をざっと読んでみます。
読んでみて、既に書いてある記事とは別に、自分なりの付加価値がつけられるかどうかを、振り返ってみます。
自分なりの付加価値がつけられると思ったら、実際の記事作成作業を開始して、付加価値がつけられそうになければ、また記事案作成に戻ります。
記事入力作業開始
まず、おおまかな構成をエクセルで作ります。段落分け、タイトルなどですね。
また、記事に使用するデータが必要であれば、データを作ります。
ここまで揃ったら、実際の記事をブログ(ワードプレス)に入力していきます。
出来上がり
こんな感じで、業務フローができました。
頭の中で、「検索ボリューム確認しなくちゃ」とか、「今どういう記事があるんだろう?」とか考えているよりも、こうしてフローチャートの形にしてみると、頭の中が整理されませんか?
頭の中にあることを、業務フローという形に「見える化」することで、仕事の順番がはっきりして、抜けモレが減ります。他の人からも、「あの人何をやってるんだろう?」というのが分かりやすくなり、仕事を分担して取り組むことができるようになります。急に病気になって休んでも、仕事が止まるということも減ります。
自分としては分かり切っている業務でも、一度業務フローを書いてみることをおススメします。
(営業のプロからコメントをいただきまして、セールストークもフローを書いたら成約率が上がるらしいです^^)
(※サイトを運営された方が亡くなったのでリンク切れをしていますが、思い出のためにリンクを残しています)
使用例2:受注~出荷フロー
もう少し大がかりな、部署をまたぐフローはこんな感じです。
どこまで細かく書くかは、その時の必要に応じて書きます。
部署をまたぐ場合は、システムが関係してくることが多いので、きちんとしたフローが書かれている場合も多いでしょう。
もし、FAXやメールベースで部署間をまたぐ仕事をしている場合は、ぜひ業務フローを書いてみて下さい。全員が同じ共通認識で仕事ができれば、仕事がスムーズに進むようになりますよ。
図形や文字の大きさを変更したい場合
今回作った業務フロー作成ファイルは、エクセルのマクロで作っています。
それぞれの図形の大きさや、文字の大きさを変更したい場合は、下記の手順で行なってくださいね。
手順
① マクロが貼り付いている図形を右クリックして、「マクロの登録」を選択
② 編集をクリック
③ すると、該当するマクロのコードが表示されます。(下記のような内容)
Sub 開始終了() CR = ActiveCell.Row CC = ActiveCell.Column '幅100、高さ40の角丸図形を作る With ActiveSheet.Shapes.AddShape(msoShapeRoundedRectangle, 0, 0, 100, 40) With .TextFrame .HorizontalAlignment = xlHAlignCenter .VerticalAlignment = xlVAlignCenter End With With .TextFrame.Characters .Text = "ここに入力してください" .Font.Size = 9 'フォントサイズを変更するのはココ End With .Top = Cells(CR, CC).Top .Left = Cells(CR, CC).Left End With ActiveSheet.Shapes.AddConnector(msoConnectorElbow, 0, 0, 40, 40).Select Selection.ShapeRange.Line.EndArrowheadStyle = msoArrowheadTriangle With Selection.ShapeRange.Line .Visible = msoTrue .Weight = 3 End With Selection.ShapeRange.IncrementLeft CC * 40 Selection.ShapeRange.IncrementTop CR * 13 End Sub
この中で、図形の大きさを指定している部分(上図だと9行目)と、フォントサイズを指定している部分(21行目)の数字部分を変更すると、次からその大きさの図が出てきます。
それぞれの図形で、ちょっとずつコードが違うので、図形の大きさとフォントサイズを指定している部分を探してみて下さいね。
実際に業務フローを作ってみましょう。
大体、業務フローの作り方が分かったかな・・・という方は、実際に練習として業務フローを作ってみましょう。
実際に作ってみた方が、自分の身になりますよ。
例題
下記は、ブログを見られた方からお問合せがあり、実際に社長さんと一緒に作ったものです。
とある町のガラス屋さんになったつもりで、業務フローを作ってみてくださいね。
・会社名:〇〇ガラス店
・一般のお客様、工務店等から、窓やサッシの修理・工事の依頼があり、その据え付け工事を行っている。
・従業員は、社長と奥さんと現場作業員2名
・業務プロセスは以下の通り
①お客様から窓ガラスが割れた、等の電話がある
②〇〇ガラス店が受付用紙に記入する
③〇〇ガラス店が現場確認のために、訪問日時を決める
④〇〇ガラス店が事前に、必要そうなメーカーのカタログを用意しておく
⑤〇〇ガラス店が現場訪問して、必要な情報を入手する
⑥お客様が現場訪問に立ち合う
⑦〇〇ガラス店がお客様の要望に合う部品等を確認する
⑧〇〇ガラス店が部品のメーカーがYKK・LIXILかそれ以外か確認する
⑨YKK・LIXILだった場合、〇〇ガラス店が専用サイトで在庫と価格を確認する
⑩それ以外だった場合、〇〇ガラス店が問屋に品番を伝えて、見積りをしてもらう
⑪問屋が見積書を作る
⑫問屋から見積書が届いたら、〇〇ガラス店が見積書を作る
⑬お客様が提案された見積りで良いか判断する
⑭お客様が納得しなかった場合、中止する
⑮お客様が納得した場合、〇〇ガラス店が問屋に必要資材を発注する
⑯問屋が必要資材を出荷する
⑰〇〇ガラス店が工事を行う
⑱〇〇ガラス店が工事が終わったら、工具や余った資材の片づけをする
⑲〇〇ガラス店が請求書を発行する
⑳お客様がお金をどの方法で支払うか判断する
㉑お客様が銀行振り込みにした場合、振込する
㉒お客様が現金払いにした場合、〇〇ガラス店が領収書を発行する
㉓〇〇ガラス店が出納帳に記入する
業務プロセスを細断化すると、23個ものプロセスがあります。
箇条書きにしただけでは、次に何をするべきなのかが見えてこないですね、、、
そこで、このプロセスを上記のテンプレートを使って業務フローにしてみましょう。
解答はこちらからダウンロードできます^^
まとめ
業務フローを作ることで、
- 頭の中が整理される
- 考えることが減り、作業に集中できる
- 仕事の順番がはっきりし、抜けモレが減る
- 「見える化」により、他人にも業務が分かるようになる
- 仕事を分担したり、急な休みにも対応できるようになる
- 共通認識をすることで、仕事がスムーズに回る
- 考えたことが形に残り、さらに深いことを考えることができる
という効果があります。
ぜひ、手が空いた時にでも作ってみて下さいね!