起業の心構え:野生になれ!

起業にあたって役に立つノウハウもありますが、何事もまずはマインド、心の持ちかたが重要です。

サラリーマンと経営者では、同じ仕事に対しても、考え方・心構えが全く違います。

特に大きな会社にいて、独立開業する人は、心をアップデートするのに時間がかかると思いますので、まずは「野生になれ!」というメッセージを送ります。

サラリーマンと経営者の一番の違い

サラリーマンと経営者の一番の違いは、「収入が安定していない」ことです。

サラリーマンは、仕事の出来に関係なく、毎月一定の給与が振り込まれます。

対して経営者は、仕事が無い時は収入が少なく、ゼロまたはマイナスになる月もあります。仕事がある時は、ひと月で数百万円のお金が入ってくることもあります。(あくまで会社にですが)

これを動物に例えてみると、言葉は悪いですが、サラリーマンは家畜です。

毎日、決まった時間に決まった量のエサが与えられて、その分、飼い主のために働きます。

対して経営者、特にひとり社長は、野生動物です。

野生動物は、自分のエサは自分で取ってくる必要があります。

エサが取れなかったら、お腹が空いて、最悪飢え死にします。

干ばつが続いたり、暑すぎたり寒すぎたりで環境が変わったら、野生動物は体力の弱い個体から死んでいっています。

経営者も一緒で、売上が無くなって手持ち資金が無くなったら、そこで終わりです。

当然といえば当然ですが、「環境の変化に負けず、自分が食べていくための仕事を、自分で取ってくる」心構えが必要です。

起業当初は、退職金や準備資金があって、なかなか感覚が分からない方も多いです。(私もそうでした)

景気が良い時もあれば、悪い時もあります。コロナ禍など、予測不能な環境の変化もあります。主要な取引先が法令違反、炎上をして、仕事がぱったりと来なくなることもあります。

そんなことがある中でも、「自分が食べていくための仕事を、自分で取ってくる」野生動物の心持ちが必要です。

自分の武器、特技を研ぎ澄ませ!

野生動物は、エサを獲得して生き抜いていくために、何らかの武器や特技を持っています。

ライオンは鋭いツメやキバ、ゾウは高い木からも葉っぱを取ってこれる鼻、キリンは長い首、クジラは大きな口等々、自分の武器を生かしてエサを獲得しています。

ウシやヤギは、植物を消化するために、複数の胃があって、反芻することで栄養をとっています。

それぞれ自分の武器や特技を生かして、世の中を生き抜いているのです。

起業して経営者になる皆さんは、自分なりの武器や特技をお持ちだと思います。

その武器、特技を研鑽していくことで、自分なりの強みができて、世の中を生き抜いていけるようになります。

少し話がそれるかもしれませんが、起業する際には、「ずっと努力できること」を仕事にする必要があります。

「世の中でこれが流行っているから」という理由だと、自分の情熱が長続きせず、特技も磨かれていきません。(もちろん、仕事をしているうちに、その仕事の喜びを知ったり、新たな能力を獲得することもありますが)

「自分がやりたいこと」「自分が得意なこと」「社会から求められていること」のバランスで、商売は成り立っていきます。

「やりたいこと」が得意になって、なおかつ社会から求められているモノであれば、ほぼ成功は間違いありません。

自分の生息地を決めて勝負しよう!

どんな野生動物も、生息範囲は決まっています。

私の地元の野生動物といえば、イノシシと鹿ですが、イノシシは岩手や秋田にギリギリ生息しているぐらいで、北海道には生息していません。

イノシシは、鼻を使って地面を掘って、地下の植物やミミズ等を食べているようですが、雪が深いとエサを取れなくなるようです。

また、天敵(捕食動物はいないので、今は人間)が多くて、エサ(地面)があまりない、大都会にはイノシシは生息していません。

起業も一緒で、自分の特技が生かせて、エサが取れるところ(=市場があるところ)で勝負しましょう。

その中で、自分のナワバリを決めて生き抜いていくのです。

ナワバリ(自分のターゲット市場)の決め方、作り方については、また別途記事を書いていく予定です。

変化し続けよう!

動物も、環境に適応して、より楽に生きられるように、姿かたちを変えて生き延びてきています。

クジラも、元々はカバと共通の祖先を持っていて、より水中でエサを獲得できるように進化していったようです。

よりエサ(売上)が獲得できるように、変化していく心を持ちましょう。

起業した当初は、「起業したからには、こういうことがやりたい」という理想に燃えている方も結構いらっしゃると思います。

でも、いざ起業してみたら、想定していた市場はそこにはなく、売上が足りなくて資金繰りに汲々としてしまっている人もいます。

「あの人、最近見ないけど、何をやっているのかな・・・」という人を、実際に私も何人か見てきました。

自分の商品、サービスにほれ込みすぎて、変化ができなくなってしまってしまう方も、本当にいます。

起業して、数多くの現場を経験して、現場から得られた情報をもとに、自らが変化していく人が成功する人です。

やりたいことがあって、失敗するのは構いません。むしろ克服すれば、失敗はネタになります。

失敗をしたら、その失敗を学びに、変化していきましょうね。

まとめ

今回は起業を野生動物に例えて、動物好きの私のエッセイになった感もありますが^^、起業して稼いでいくということは、社会の中で一つの役割を担う、ということでもあります。

野生動物が生態系の中で役割を持っているように、起業して稼ぐということは他人に価値を与えているということであり、意図せずに価値交換の連鎖の輪に入る、ということです。

お金を稼ぐことで、地域社会のためになって、ひいては日本全体、世界全体の社会システムの維持につながっていくのです。

まずは心構えが大事ということで、次も起業にあたっての心構えについて書いていきます。

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