2023年9月代表日誌「IT業界ってこんな業界」

今月のコラム

 先日、ありがたいことに、広島経済レポートさんより取材をしていただきました。

(9月中に、どこかのタイミングで記事が出ると思います)

 「座右の銘」に関して、ということで、作家の井上ひさし先生の「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく」という言葉をあげさせていただきました。

 IT、デジタルに関しては、横文字も多く、人間には理解しにくい考え方もあります。

 仕事で説明をする際には、この言葉を思い出しながら、できるだけ平易な言葉や身近な事柄に例えながら、やさしく説明することを心掛けています。

 また、重要な考え方については、実践で何度も繰り返すことで理解を深めつつ、実際に効果を出していくことを心掛けています。

 今回は、「むずかしいことをやさしく」ということで、皆さんにあまり馴染みがないかもしれない私の仕事(ITコンサルティング、システム開発)の業界について、身近な業界に例えながら、紹介をしていこうと思います。

 まず、ITコンサルティング業界については、医療業界に似ています。

 患者さんそれぞれに違った症状があるように、それぞれの企業も何らかの課題を抱えていて、コンサルタントは医者のように、その課題に対応していくイメージです。

 普通のかぜでしたら近所のかかりつけ医に行くように、企業も通常の課題であれば、近場で知っているコンサルタントに依頼をすれば大丈夫だと思います。

 難しい病気や入院が必要な場合は総合病院に行く必要があるように、課題が複雑な場合(ほとんどは会社の規模ですが)は大きめのコンサル会社に依頼することになります。

 医者にもやぶ医者がいるように、コンサルタントにも当然、腕の良しあしがあります。

 ITコンサルタントについては、医者ほど噂が出回っていないので、誰が腕が良いのかがぱっと見で分からないと思います。「この人は信頼できる」「こういう課題であれば、この人」(医者に内科、外科があるように、コンサルタントも得意な領域があります)等の目利きもできますので、お気軽にご相談ください。

 また、考え方もいろいろで、「このぐらいの傷は舐めてれば治る」(とまで言う医者は最近はあまりいないとは思いますが)と、人間の自然回復力を重要視する医者もいますし、病院の儲けを重視して薬漬けにしてしまう医者もいます。

 ITコンサルタントも、とりあえずいろんなデジタルツールを勧めてくるタイプと、まずはアナログな仕事を整えることから入るタイプがいます。

 私は、どちらかというと薬は最小限にしたいタイプで、まずはアナログな仕事のやり方を整えてから、というタイプです。

(アナログな仕事のやり方を整える、というのは、医療でいうところの生活習慣を整える、と いう感覚に近いです)

 システム開発に関しては、建設業界に似ています。

 好みの家を建てるのであれば、規模は小さくても細かく対応してくれる工務店さんに依頼することになりますし、ある程度決まった家を建てるのであれば、住宅メーカーに依頼しますよね。

 その分、小さな工務店の場合は品質がピンキリで、なかなか工事が終わらない、とか、びっくりするような手抜き工事があることもあります。大手住宅メーカーであれば、一定の品質が保証されています。

 また、高層ビルを建てようとすると、小さな工務店では当然対応できないので、ゼネコンと言われるような大規模工事を請け負ってくれる会社に依頼することになります。

 システム開発もこれに似ていて、中小企業がシステムを導入する際は、パッケージシステムを導入するか、自社独自のシステムをシステム開発会社に依頼するのか、のどちらかになります。

(器用な人がDIYで机や椅子を作ったりするように、小規模なシステムであれば、自社で作ることもできます)

 国や自治体、銀行などの大規模な組織のシステムは、IT業界のゼネコンに相当する富士通やNEC、NTTといった大きな会社が傘下に下請け業者を抱えて対応しています。

 デスクワークラボは、当然、工務店の立ち位置です。ITコンサルティングも行っているため、設計と施工を同時に行っている会社ということになります。(というか、設計のついでに「このぐらいだったら外注に頼むより自社でやった方が早い」という感覚です)

 小さな会社が自分好みのシステムを作りたい、という場合は、割と親切に対応している方だと思います。

 が、小さな工務店と一緒で職人の数が少ないので、あまり大きな仕事は受けられないので、DIYの延長のような小規模なシステム開発を主にやっています。

 各種の調査によって変わってきますが、IT業界の市場規模は、建設や不動産と同じぐらいの市場規模とされています。(全く実感はありませんが)

 建設や不動産と違い、IT企業はモノという実体が無いことから、東京等の大都市に集中しているのが特徴です。

 デジタル化が進んでいくに従い、IT業界の市場規模は今後も拡大していくと思われます。

 

 中小企業もデジタル化、IT化への投資が増えていくと思いますが、その際に地方の企業のお金が東京に吸い上げられてしまわないよう、地元でデジタル化の需要に対応できるようにする必要があると感じています。  地元広島でデジタル化に対応できるようにする、それこそが私の使命だと思い、微力ながら努力をしているところです。

今月のトピックス

①業務改善助成金

事業所内の最低賃金を引き上げた場合に、生産性向上を目的とした設備投資(システム等も含む)を行った際に申請できる、厚生労働省が行っている助成金です。

10月に最低賃金の引上げがあるため、多くの会社で申請できる要件を満たしていると思います。

駆け込みで申請する会社さんも多いため、投資を計画されている企業の方は、早めに顧問社労士や近隣の労働局へお問合せされては、と思います。

②観光地ひろしまDX推進補助金

観光関連業(観光施設、宿泊施設、飲食店、交通機関)に限られており、
しかもツールがレジや予約システム等に限られているのですが、
補助率が4/5(8割補助)で使い勝手の良い補助金です。

観光関連業の方はぜひチェックをしてみてください。

https://dive-hiroshima.com/business/news/news-16656/

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